よつき経済研究所

経済学者の森本裕です。専門は交通経済学と都市経済学です。神戸にある甲南大学で教員をしています。経済学のメインテーマである、価格=モノの値段についてコラムを書きます。また、大学教員ならではということで、今どきの学生気質や大学ついても不定期で発信します。

経済学に関心がある方は、ホームページ(https://yotsuki-compass.com/)にもお越しください。ツイッター(https://twitter.com/yotsuki_compass)でも最新ニュースに経済分析を加えています。

2018年12月

広島空港は中国・四国の基幹空港
インバウンドの波は東京・関西から全国に広がってきていますが、航空市場にも大きな変化をもたらしています。地方四市と呼ばれる札幌・仙台・広島・福岡の航空ネットワークの広がりを4回シリーズで追っていきます。

第3回は、中国・四国の中心である広島です。広島県には世界遺産の原爆ドームや厳島神社がありますし、しまなみ海道はサイクリストに人気です。県外では道後温泉や出雲大社へのアクセスも良好です。観光資源は豊富な中国・四国地方ですが、航空路線の現状はどうなっているでしょうか?(2018年冬ダイヤ)



シンガポール路線で国際空港の体面を保つ
広島空港の国際線ネットワークは6都市(うち1都市は経由便のみ)です。中国本土には直行便が大連・上海に加えて、北京には経由便が飛んでいます。それに加えて、台北・香港・シンガポールに路線があります。
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シンガポールだけとはいえ、東南アジアにも直行便が飛んでいるので国際空港としての体面は保たれていると言えるでしょう。

便数は3年前よりも縮小

訪日旅行のブーム初期である2015年夏ダイヤと比較して、ネットワークの変化を見てみましょう。当時の路線は、北京(経由便)・大連・成都・上海・台北・香港の6都市でした。

2015年からは成都が運休となり、シンガポールが新設されました。新設が中距離国際線なので、ネットワークとしては拡大したと評価できます。

便数を見ると、中国は週当たりで合計19便から11便に縮小、台北は9便から7便に縮小、香港は2便から3便に拡大、シンガポールは週3便が新設となっています。合計では週30便から24便へと減ってしまいました

広域アクセスを改善し、集客エリアを広げる必要がある
この原因として、関空や福岡に旅客需要を吸い取られている可能性があります。この2空港はネットワークの拡充も著しく、便数も急増しています。

広島自体が目的の人は広島空港を使いますが、周辺へ向かう人は利便性の高い関空や福岡から入国するのが合理的です。アウトバウンドにしても、広島市内の旅行会社が関空発の海外旅行ツアーを販売している状態です。

広島空港が今後、利用を拡大していくためには、中国・四国広域へのアクセスを改善させることで、より幅広いエリアの旅客を取り込むことが必要です。

税収は過去最高水準へ
2018年度の税収はバブル期に並んで60兆円を超える見込みになりました。リーマンショック直後の2009年度は38.7兆円でしたので、50%以上も伸びたことになります。

税目ごとの変化にも注目して、ここ10年間の税収の推移を追いかけてみます。



リーマンショック直後からは1.5倍へ

12月7日の日経新聞の朝刊に、今年度の税収見通しについての記事が出ていました。戦後最長となる景気拡大の追い風もあって、税収も過去最高水準となる予想です。

「国の2018年度の一般会計の税収が60兆円程度になることがわかった。好調な企業業績を背景に、18年度予算で見込んだ税収から上振れすることが確実となった。2年連続増収となる。過去最高だった1990年度の60兆1千億円に迫る。」

主要3税の見通しは、所得税19.0兆円、法人税12.2兆円、消費税17.6兆円です。

好調な現在とは対照的に、10年前は100年に1度といわれる金融危機の最中にあり、税収も落ち込んでいました。財務省の資料を見ると、この年の税収はわずか38.7兆円です。主要税目の金額は、所得税12.9兆円、法人税6.4兆円、消費税9.8兆円でした。
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安定の消費税 景気で増減する所得税と法人税
この10年間の変化でみると、所得税は+6.1兆円、法人税+5.8兆円、消費税+7.8兆円です。

所得税は累進税率となっているため、所得の伸びよりも税収の方が大きく増える性質があります。雇用者報酬総額は250兆円から285兆円へと14%の伸びですが、所得税収は47%も増えました。

法人税は企業の利益に対して課されますので、景気変動の影響を受けやすいのが特徴です。法人税収も景気拡大に合わせて伸びていますが、2016年は税率引き下げを行ったため減額になっています。

これに対して、税収が安定しているのは消費税です。1998年から2013年はおよそ10兆円、2014年からは17兆円程度で、年ごとの変化があまりありません。2014年に税率が5%から8%に引き上げられたため、一気に7兆円も税収が増えています。

過去最高の税収を無駄に使わないように
2019年には消費税10%への増税が予定されています。景気の大きな落ち込みがなければ税収は65兆円へと急増し、過去最高となりそうです。

財政再建に向かうのであればいいのですが、バラマキや官僚の恣意的な支出拡大につながらないことを祈るのみです。

パスポートを更新すると、番号が変わってしまう
海外旅行に必須のパスポートですが、更新をするとパスポート番号が変わってしまいます。航空券を予約した後にパスポートを更新(正しくは、切替)するとどうなるのでしょうか?



航空会社に連絡すれば、すぐに対応してくれる
先日、インドネシア行きの航空券を予約をした後に、入国に必要な残存期間が不足していることに気づきました。3か月残っていれば大丈夫かと思っていましたが、6か月の残存が必要だったのです。

そこで、急いでパスポートを切替発給してもらったのですが、問題はパスポート番号が新しくなってしまうことです。購入時に入力した番号と異なると搭乗できない可能性もあります。

そういうわけで、中国国際航空のコールセンターに電話しました。電話番号は公式サイトに案内がありますが、日本からかけるのであれば、0570-0-95583です。通話料はナビダイヤルで、22.5秒ごとに10円かかります。
airchina
この手のコールセンターは長く待たされることが多いのですが、すぐにつながりました。オペレーターは中国人でしたが、日本語のレベルは高く、会話に支障は出ませんでした

本題のパスポート番号の変更ですが、手際よく手続きをしてくれ、簡単に済ませることができました。もちろん、手数料はかかりません。

LCCでも対応OK
パスポート番号の変更ができないとの噂もあるようですが、調べた限りでは日本の航空会社は全て無料で対応してくれます。LCCでも大丈夫です。(下の画像はPeachのウェブサイトです)
peach
海外系も対応してくれるところがほとんですが、コールセンターが英語のみのところもありますので、英語が苦手な人は大変かもしれません。

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