サーチャージ引き下げで本当に安くなる?
原油価格の下落に合わせて、主要航空会社の燃油サーチャージも引き下げられました。例えば、ANAとJALの欧米行きでは片道35,000円だったものが14,000円に改定されました。単純に考えて往復で21,000円安くなるはずですが、本当にそうなったのでしょうか?
航空会社は本体部分とサーチャージを一体的にとらえているフシがありますので、本体を値上げしている可能性も否定できません。
そこで、3月31日と4月1日の総額を比較してみました。
日系エアラインはしっかりと値下げ
比較対象は、大阪とニューヨークを往復する航空券です。往路を7月3日、復路を7月10日とし、前後3日間を含めて運賃総額のデータをとしました。
1枚目と2枚目の画像はそれぞれ、3月31日と4月1日に検索をして得られた運賃です。


これらを見比べてみると、ほとんどの日程で確かに21,000円安くなっています。実際、最安値で見ても147,160円から126,160円に下がっています。
海外の航空会社は実質値上げしていた
このように、日系のエアラインは信頼することができますので、サーチャージの引き下げを待ってから航空券を予約するとおトクになると言えます。
ところが、海外系を利用するときは注意が必要です。Cathay PacificやEmiratesといった海外の航空会社を調べてみたところ、サーチャージ減額を宣言していたにもかかわらず運賃総額はあまり下がっていませんでした。
カラクリを見ると、最も割安な予約クラス(Saverなど)を売り切れにして、高めのクラス(Flexなど)からしか買えないようにしているようです。同じ予約クラスで見ると値上げにはなっていませんでしたが、不誠実な印象を受けます。