よつき経済研究所

航空産業を専門に研究している経済学者の森本裕です。神戸にある甲南大学で教員をしています。このブログは火曜日と金曜日に更新しており、火曜日は「旅行に役立つ航空」について、金曜日は「経済学で身につける思考の技術」について記事を投稿します。また、大学教員ならではということで、今どきの学生気質や大学の裏事情についても不定期で発信します。

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飛行機

関空被災に伴う特例措置が終了
台風21号の被害に伴って、伊丹空港と神戸空港が関空の機能を代替してきました。伊丹は1日370便、神戸は30便までという便数の規制を緩和するとともに、必要に応じて国際線の就航を認めることになっていましたが、特別措置が10月11日で終了しました。

JALが伊丹から香港行きの臨時便を予定していましたが、結局実現することはなくなってしまいました。24年ぶりの国際線になるはずでしたが、見ることができなくなり残念な結果です。
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将来の伊丹再国際化に期待
当初予定されていたのは、
・10月17日 伊丹-香港
・10月21日 香港-伊丹
の2便です。

JALが伊丹から臨時便を出すと発表したとき、関空はすでにほとんどの機能を復旧させていました。なので、あえて伊丹から飛ばす意味はもともとなかったと言えます。

しかも、伊丹から往復ということで日本人向けのダイヤ設定です。香港人に向けた関西復興キャンペーンとしての色合いもありませんでした。

うがった見方をすれば、伊丹から国際線を飛ばした実績が欲しかったJALと国交省が臨時便を決定したと考えることもできます。

とはいえ、24年ぶりの国際線に期待した航空ファンも多かったと思います。関空が完全復旧した以上は特例措置の終了もやむをえませんが、残念な結果となってしまいました。

今後、三空港懇で本格的に規制について議論され、正式に伊丹に国際線が戻ってくる日が来ることを待つことにしましょう。


エアプサンに乗ってみた
エアプサンは韓国・プサンを拠点とするLCCで、日本には札幌・東京・名古屋・大阪・福岡に就航しています。また、名古屋以外からは大邱線も運航しています。

今回、福岡-プサン線に搭乗しましたので、機内の様子をレポートします。

LCCとしては広いシートピッチ

搭乗した便はA321を使用しており、LCCでよく使われているA320よりも胴長でした。エアプサンではA320とA321を併用しているようですが、シートピッチはともに32.1インチです。

PeachやJetstarなど、A320に30列詰め込んでいるLCCはシートピッチが29インチなので、これらと比べると快適性はかなり高いです。
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また、足元を広く使えるように工夫もされています。写真をご覧いただければ分かりますが、シートポケットが座席の上部に設けられています。普通は膝のあたりにありますので、これが上に移動してある分だけ、広く座ることができます。

ただ、一つ問題として、飲み物を置いておく場所がありません。手で持っておかなければならなかったので、この点は不便でした。

運賃はやや高いが、快適性に見合うか
運賃についてですが、Peachの最安値よりは高い水準です。エアプサンはall inの運賃設定にしていないので、運賃に加えて空港利用料と燃油サーチャージを負担する必要があります。

運賃だけならば片道5,000円ほどですが、これに諸費用が加算されるので、安いときでも1万円弱といったところです。
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大阪-プサンの一例ですが、運賃部分はちょうど1万円でも、諸費用7,940円が別途必要です。座席が広い分だけやや高めの価格ですが、快適性は普通のLCCよりも優れているので、予算に少々余裕がある方にお勧めのエアラインと言えそうです。



スカイマークは乗っても大丈夫なのか?
LCCのような、LCCではないような、微妙な位置づけのスカイマークですが、サービスや乗り心地は良いのでしょうか?今回、神戸-羽田線に搭乗しましたので、レポートします。
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全国各地から飛んでいる
スカイマークは羽田と神戸を拠点とし、全国11都市を結んでいます。札幌・仙台・名古屋・福岡・那覇などの主要都市に就航しているので、だいたいの移動には使うことができそうです。また、成田ではなく羽田から出発できるので、LCCよりも便利に乗ることができます。
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価格はLCCと同じ
運賃はというと、最安値の「いま得」で4,600円~となっています。長距離の札幌線や那覇線でも、各都市から5,600~から購入することができます。なので、LCCと概ね同程度の料金ということができます。

ただ、羽田発着の便はやや高くなるようです。なので、安く抑えたいのであれば、東京を起点とする場合であっても茨城空港を利用することをおススメします。補助金のおかげで東京駅-茨城空港を500円で移動できるバスがありますので(詳細はこちら)、アクセスコストも節約することができます。

座席は大手と同じ
さて、ここからがようやく搭乗記です。安い分だけ座席が狭いのではないかと心配になりますが、幅・間隔ともに大手(JAL・ANA)と全く同じです。
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この座席間隔であれば、普通に座ることができます。また、最前列はかなり広くなっているので、ゆったりと足を延ばすことができます(「足のばシート」で1,000円の追加料金が必要)。
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キットカットが付いてくる
機内サービスはどうかというと、「ネスカフェ ゴールドブレンド」を無料で飲むことができます。他の飲み物は100円かかりますが、良心的な価格設定だと思います。

また、ネスレと提携しているらしく、キットカットを無料でもらうことができます。
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大手でも食べ物は有料になっているので、お菓子をもらえるというのはありがたいサービスです。

LCCと同じ値段で、大手に近いサービス
スカイマークというと中途半端なイメージではありますが、料金はLCC並みでサービスは大手に近い(若干劣りはする)ので、お得感はあるエアラインだと思います。また、預け荷物も無料ですので、大きな荷物があるときはLCCよりもスカイマークを選んだ方がいいと思います。

マイレージなどの得意客向けの優遇サービスを実施していないので、出張など「会社の金で乗る」人は大手にするというのもアリかもしれませんが。。。




金足農業 決勝進出!
秋田県立金足農業高等学校が、甲子園の決勝戦への進出を決めました。秋田勢として、決勝進出は103年ぶりの快挙です。しかも、県立高校が私立の強豪を破って勝ち進んだこともあり、日本中の注目を集めています。

秋田では県民総出で応援といった雰囲気になっているようで、一般・関係者を問わず甲子園まで観戦に出る人が多数います。これに対応するため、JALは秋田-伊丹線で臨時便を運航することを決めました。




臨時便で昼までには甲子園へ
通常、秋田-伊丹線は1日3便の運航です。機材は全便、リージョナルジェットのE90で供給座席数は計285席しかありあません。しかも、決勝戦に間に合うのは1便しかないということで、JAL4730便は満席になっていました。

なので、観戦需要に応えるため、増便を決めたようです。臨時便は14時のプレーボールまでに甲子園につけるよう、午前中に大阪に到着するダイヤです。
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JAL4730 秋田08:50-伊丹10:15 が臨時便で、20日23時時点では空席に余裕があります。なお、伊丹に到着後、すぐに甲子園に向かえば12時までには着くことができそうです。

秋田県として初優勝なるか?
秋田勢は春夏ともに甲子園で優勝したことがありません。最高記録は1915年に秋田中の決勝進出です。このときは京都二中との対戦で、2-1で敗れています。

この記事を書いている時点では試合はまだ始まっていませんが、初優勝の快挙を成し遂げられるか、気になるところです。



関空からのANAは中国6都市のみ
残念なことに、関空からのANA便は上海・北京・大連・青島・香港・杭州と中国行きしかありません。台湾や韓国すら飛んでいないのは残念な限りです。このあたりはPeachの担当ということなのでしょうか?

さて、今回は数少ないANA便のうち香港線に搭乗しましたので、そのレポートです。


旧型のB767-300
搭乗したのはNH873便(関空→香港)とNH874便(香港→関空)です。機材はB767-300でビジネス35席、エコノミー167席の合計202席です。搭乗率はビジネスが60%、エコノミーが80%ほどでした。

SearGuruでシートマップを確認できますが、ビジネスは2‐1‐2の5列、エコノミーは2-3-2の7列です。単通路機でも3-3の6列を確保できるので、B767は効率性の観点からエアラインに不人気なのも理解できます。
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さて、ビジネスクラスの座席ですが、フルフラットではありません。シートピッチは59インチ(150㎝)あるので、国内線のプレミアムクラス(127~141㎝)よりは広そうです。
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エコノミークラスはいたって普通の座席ですが、シートピッチは31インチ(79㎝)です。このくらいあれば膝が前席にぶつかることもなく、快適に過ごせます。

PeachなどのLCCは29インチ(74㎝)仕様ですが、5㎝の差はかなり大きく感じられます。以前Peachで香港まで4時間のフライトをしたときはかなり疲れましたが、さすがフルサービスキャリアのANAといったところです。
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ビジネスクラスの搭乗率が低かったですが、短距離の東アジア路線であればエコノミーでも十分だからでしょう。食事も現地で本格中華を堪能すればいいだけなので、これもビジネスで豪華にという必要もありません。

機内食はANAらしく高品質
さて、続いて機内食のレポートですが、さすがにANAというだけのことはあって、非常においしいものでした。メインはハッシュドビーフを選択しました。これに、ハーゲンダッツのアイスがデザートでついてきます。
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ハッシュドビーフ以外の選択肢は、鶏そぼろと照り焼きチキンの2色丼でした。

総評

4時間のフライトですので、座席はエコノミーで十分そうです。(なので、ビジネスの搭乗率は低かったものと思われます。)

機内食は良かったものの、個人モニターなどの設備は旧型で残念でした。フルサービスキャリアの中でも高額のANAですので、もう少し良いものを期待していました。

以上をまとめた総評としては、わざわざANAを選択する必要はないだろうといえます。



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